女神の機械槍

モンスターハンター関係の二次創作(イラスト・小説)ブログでしたが、最近はオリジナル小説に傾倒中です。

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Ende der welt(6)

リュウは、目の前に広がっている光景が信じられなかった。

最後の戦いと信じて、ご主人・アスカと共に闘いを繰り広げたジャンプテオは、蜂の巣にされ瀕死となり、無様に寝転がっていた。
それをしたのは、突如自分たちのクエストに横から乱入してきた、白い仮面の男と、緑の仮面の男。
いずれもG級ハンターで、最強のヘヴィボウガン「老山龍砲・極」を携行し、それであっという間にジャンプテオと自分たちを打ち負かした。

この状態を招いた自分は通常弾の嵐を喰らって、怪我を負い地面に這いつくばり、身動きができない。
そして、ご主人は、自分が仮面ハンターに負わせた傷と迷惑を、謝罪させられようとしていた。

「…謝るって…どうやって?」

仮面の男たちが、小さく奇声を挙げた。
そして、銃口をアスカに向けながら一言。

「そうだな、まずは脱いでもらおうか…。生まれたままの姿で土下座すれば、許してやらん事もないぜ」

リュウは、何だとニャ、と言おうとしたが、声がでない。
ごぽぽ、と口の中に溜まった血が泡を吹いただけだった。

アスカも、理不尽な要求に目を見開いていた。
下を向き、唇を噛んで怒りと屈辱に耐えているようにも見える。

「とっととしやがれッ!!」

バババ、と老山龍砲の通常弾がアスカの鎧に向かって撃ちこまれる。
むき出しの顔は狙われなかったが、それでもアスカは再びもんどりうって倒れた。

今度は、何故か脚装備が外れた。
鎧を着込むことが多かったため、日に当たっていない白い足がむき出しになり、男たちの眼前にさらされた。

「そうそう、それだフス! さっさと俺たちに裸を見せて謝るフス!」

立ち上がったアスカは、覚悟を決めたような表情で行った。

「…分かったわ…。 脱いで、土下座すれば良いのよね…? それで、あたし達を許してくれるの…?」
「ああ、お前の誠意しだいだけどな」
「脱ぐ、っていうのは、もちろんインナーも脱ぐんだフス! 鎧だけじゃないフス!」

何でこんな展開になる!?
リュウは、眼前に広がる信じがたい光景を見ながら、泣きそうな気持ちになった。
いや、泣いていた。

自分の不注意で、ご主人の最後の戦いはメチャクチャになってしまった。
のみならず、ジャンプテオを奪われ、ご主人は辱められるという…。
何なのだ、これは!? どうしてこんな事になった!? 

だけど、それは誰のせいでもない。リュウ自身が巻き起こした事だと、彼は気がついていた。

「(…何もかも、僕のせいニャ…。)」
「(僕がわがまま言ったから…。)」
「(僕が弱かったから…。)」
「(申し訳ないニャ、ご主人…。ごめん、ごめんニャ…!!!)」

アスカは、鎧を胸、腕、腰の順にゆっくりと外していった。
ガシャン、ガシャンと音を立て、ラヴァX装備が、音を立てて地面に転がる。

「そうそう、裸がお前にはふさわしいフス。どうせ寄生して集めた装備だフスから」

「(ふざけんニャ…! ご主人の装備は、全部自分でコツコツと集めた装備だニャ! 貴様らと一緒にするなニャ…!)」

だが、やはり、声は出ず身動きもできない。
いいように辱められるご主人の姿を見ながら、煮えくりかえる怒りと後悔の念で憤死しそうな気分だった。

装備を全部外した時、男たちからため息ともつかぬ声が漏れる。

「なかなかの上玉じゃねぇか…よし、じゃあインナーも脱ぎな」
「待って…、ちょっと、心の準備が…」
「うるせぇ!とっとと脱がねぇと、テメェのオトモをさらに痛めつけんぞ、コラッ!」

アスカは、男たちに背中を向けると、ホックを外して、ゆっくりとインナーを脱いだ。
白い双丘を左腕で隠していたが、意外にも包みきれない程の膨らみがあった。

男たちに背を向けている間、転がっているリュウとアスカの視線が交錯した。

リュウは、どんな怒りの視線を貰うか…と心底震えたが、後ろを向いたご主人は、意外な表情をした。
軽くウインクをして、唇をわずかに動かし、首を少し下に傾けた。
それは、「大丈夫」と「動かないで」のサイン。

今まで、ずっと狩りにオトモしてきたから分かる。
ご主人のジェスチャーなら、どんなアクションだって理解できる自信がある。
だけど、このシチュエーションで、「動かないで」とは、どういう意味があるのか。

アスカは、男に促されて前を向いた。
男たちはアスカの白い裸身をひやかし、アスカの顔は恥辱で真っ赤になった…が、その瞬間、装備をバラした時のアイテムポーチを、男たちには分からないよう、リュウの前に蹴り寄せた。

「(…!?)」

動かないで、というサインと、リュウの目の前に蹴りおかれたアイテムポーチ。
これは、自分に回復するよう促しているのだろうか?
今までの狩りの経験からはそうなるが、こんな状態でもオトモの状態を案じてるのか、このご主人は。

…いや、違う。
多分、ご主人は、自分に何かをさせたいのだ。
だから、今のうちに回復しておけと、そう言っている。
彼の知っているご主人なら、多分そうする。

リュウは、再びアスカを見た。
ご主人の目は、死んでいない。
耐えに耐え、逆転を…。まるで、相手の隙を狙っているかのような目。

「(…ご主人は、この二人を相手に、なんとかして勝つ気ニャ)」

リュウは、そう直感した。
なら、回復するしかない。

正直、彼にはハンマーでボウガンを相手どって勝てる方法など、全く思いつかない。
リロードの瞬間を狙うにしても、相手は自動装填なのでそれはない。
こちらがガンランスなどなら、岩壁を背にして耐えれば、いずれ弾が尽きるので、それを待つ戦法もある…が、今の装備はハンマー。
対モンスターにとっては最強の呼び声高いハンマーだが、対人戦では最弱の装備。
ガードもできず、素早い一撃もない。
まして相手はボウガン二丁、射程距離外に逃げる戦法も通用しない。

ボウガンを相手に勝つなんて絶対不可能ニャ、と思ったが、リュウは仮面ハンターに気づかれないよう、回復薬Gを飲んだ。
きっと彼のご主人は何とかしてくれる。
想像もつかないような奇想天外な戦法で、きっと鮮やかに勝ってくれる。
それを信じて飲んだ。

「その、隠している腕をどけな」
「…。」
「は、早く、その腕どけるフス! 俺におっぱい見せるフス!!」
「…ねぇ」

アスカは、ちょっと小悪魔的な表情を浮かべて、言った。

「ちょっと伺いたいことがあるんだけど」
「何だ?」
「ここまで脱がされちゃったんだから、ちょっとはサービスしようかなって…」
「はぁ?」
「なんだフス? サービスってフス?」
「…あたしのぉ、…『初体験』の話、聞きたくない?」

一瞬、微妙な空気が流れたが、緑の仮面の方が凄い勢いで食いついてきた。

「き、聞きたい聞きたいフス! なぁ、いいだろフス、兄貴!? 脱がせる前に話聞こうフス!!」
「ま、お前がそう言うなら…。じゃあ、喋ってみろ」
「ありがとう。それは、一年前の話なんだけどね…。」

何なんだコレは!?
リュウは、再度自分の目の前の光景が信じられなくなった。

<続く>
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Author:丼$魔
モンスターハンターをこよなく愛する熱・血・猿。

しかしどういう経緯を辿ったか、最近はオリジナル小説を更新中。

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